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🌎 ガイドブックにない旅

非日常な日常

メッシーナから東に伸びる海岸のどこかで、目的地に行く前に宿泊する必要があった。



宿泊先の条件は、

蜜を避けるため小さな町、

駅と海から近い、

キッチン付き


学生時代に滞在したタオルミナ以外、聞いたことない町ばかりが並ぶ海岸線。

町情報も全くないので、Googleマップに表示される宿泊施設情報だけを頼りに、

当てずっぽうに選ぶことにした。




10月というオフシーズン、更にコロナ禍ということで、

とってもお得な価格で出てくる。

その中で、バルコニーからの素晴らしい見晴らしが気に入った、

破格の27ユーロ/一泊というキッチン付きマンションに決めた。

このご時世でも、Airbnbが機能していることは、非常にありがたい。


vista.jpg



人口4000人ほどの町。


マンションに到着後、買い出しに出かけ、辺りを散策。

まず目についた、ローカルワイン量り売りのお店。

CiroNero d’Avolaくらいしか知らないシチリアワイン。

色々あって迷ったので、真ん中の値段の13度の赤ワインを購入。



IMG_20201017_190831.jpg


(お店に並んでいた、シチリアのワイン、ラベルが美しい。)




地産のものを探そうとスーパーへ足を運ぶも、

ほとんどが、どこでも手に入る見たことがある品物ばかり。

朝食用に、数少ない地産品、カクタスペアーと、

オリーブ、チーズ、パンを買って、そのまま海へ。


長かった森での暮らし、海が、潮風が恋しかった。

裸足になり、水に足をつける。

同じ南部でも、断然暖かいシチリア島。

風はなく、穏やかな海、遠くの本土でこぼれ光る、オレンジ色のライトの帯を見ながら、

黒い砂浜で夜のピクニック。


帰り道にあった、ロスティッチェリア(総菜店・デリカデッセン)のメニューに惹かれて立ち寄る。

お目当ては、シチリア本場のアランチーニ(ライスコロッケ)。


中の具材を聞いて、定番のMelenzane(茄子)と、初めて出会うPistacchio(ピスタチオ)を選んだ。


ピスタチオの産地であるシチリア

ピッツァのソースやトッピングに、時にはコルネッティ(朝食のクロワッサン)の中に、ペーストのベースにと、使われ方も様々。

アラブ・アフリカの影響を受け、独特で非常に豊かな食文化を持つシチリア。



以前、シチリア出身の友人が、

シチリアから持ってきた粉で、一から精進クスクスを作ってくれた。


couscous.jpg


(その時の写真)


10分程度で調理できる市販のクスクスしか知らなかった私、

この時、初めて、クスクスは、手作りするものだということを知った。



少量の粉に少量の水を入れて、クスクスを作ってゆき、

それを、これまた彼女が持参したクスクス鍋で、丁字などのスパイスと一緒に、2時間ほど蒸す


その間に、ひよこ豆と野菜のスープ作り。

コトコト煮詰めていって、煮詰まったスープを蒸しあがったクスクスに染ませ、具を添えて食べる。

クスクスという、アフリカ・アラブのお料理が、時を経てシチリア家庭料理となり、

手間暇かける御馳走として、行事の時にも作られるとのこと。




久しぶりに口にしたワインと、移動の疲れもあって、ぐっすり就寝。

気持ちよく目覚めた翌日、

これから海に昇る朝日をバルコニーから鑑賞する。


空に広がる、秋の澄んだ青。


いつもと違う風景を

いつもと同じように過ごすのが、

私の贅沢な旅時間。


旅は、心の栄養



#コロナ時代の旅 #シチリアワイン #ピスタチオ #本場クスクスレシピ


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