その動き方が、あまり見かけないものだったので、近づいてみると、
親指ほどの大きさの、
飛べないpipistrello(ピピストレッロ) コウモリ。
こんなところにいたら、暑さで死んでしまうだろうと思い、
素手で触るのは危険だから、ハンカチでそっと掴んで
とりあえず家に持ち帰ることにした。
どれくらいの時間、あの場所でもがいていたのだろう、
ピーピー言いながらたくさん食べ、飲む。
(哺乳類の赤ちゃんだからといって、子猫や子犬の感覚で牛乳を与えるのは絶対に良くないらしい。)
可愛らしいという私と、気持ち悪いという相方。
昔、小さな動物園で、檻のなか、ぶら下がったコウモリがバナナを抱えて食べていたのを見たことがあり、
どのコウモリもフルーツを食べるのかと思っていたけれど、
調べたところ、あれは日本で唯一(!?)飼育が許されているフルーツコウモリらしいことがわかる。
日本で一般的な野生のアブラコウモリ、ヨーロッパのアブラコウモリは昆虫食とのこと。
人間の天敵、蚊を捕食し、一日500匹以上食べ、エコシステムを保つと同時に、
私たちを、疫病から守ってくれている。
(小さなコウモリの天敵、猫)
日本では、保護のため一時的に世話することはあっても、
野生のアブラコウモリは、さまざまな(中には非常に危険な)病原菌を持っている可能性があるので、
飼育が禁止されているとのこと。(糞なども絶対に触ってはいけないとのこと)
このコロナ大騒動も、最初の頃はコウモリが発生源って、言われてたもんね。
私が保護したのは、ナノコウモリというヨーロッパアブラコウモリで、
今が、ちょうど出産と子育ての季節にあたるようだ。
やっぱり、コウモリには、コウモリのお母さんが一番。
一人っ子だとすれば、お母さんはきっとすごく心配しているだろう。
暗くなってから、母親コウモリが探しにくることを願って、拾った場所に持ってゆく。
唯一飛べることができる哺乳類、
(モモンガなどは飛ぶのではなく、滑走飛行)
本当に不思議な仕組みの翼は、折りたたみ傘のよう。
そういえば昔、傘はコウモリ(コウモリ傘)と呼ばれていた。
これまで和傘しか見たことがなかった日本人が、初めて西洋式の黒い傘を見た時、
コウモリを連想したことで名付けられたようだ。
ちなみに、最初に傘(日傘)が作られたのは、13世紀のイタリアとのこと。
コウモリと傘には、見た目という共通点のみだけれど、
自然の仕組みというのは、人間にとって、常にインスピレーションの宝庫だなぁ。
最後まで読んで頂き、ありがとうございます。
翼を持つってどんな感覚なのでしょうね。
何か心に届くものがあれば、
クリック二つよろしくお願いします。
#ヨーロッパアブラコウモリ #ナノコウモリ #変わった落とし物 #イタリアの動物 #イタリアで発明された傘 #イタリアの日常
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