Grazie🍉
森の中に置かれたソファーにて、
ジャムセッションが始まる。
厳しかった日差しが涼風に変わり、
日没後、ともされた明かりが、テーブルを照らす。
緑色のTシャツを着た5,6歳くらいの男の子が、
隣に腰かける。
すぐに飽きてしまうかと思いきや、ずーっといるので、
どうやら、音楽に興味があるらしい、
そう感じ、朝一つだけ作った、ヤモリの絵柄のカスタネットを手渡す。
楽しそうに、リズムをとる様子を見て
”音楽が好きなんやねぇ。。”
お母さんにそう声をかけると、
ご主人はベースギタリストだとのこと。
どうりで、音楽に対して、自然に興味を抱くわけだ。
しばらくすると、
暗くて見えなかったカスタネット表面の何かに気が付いたらしく、
明かりがあるテーブルまでやってきて絵を確認し、
ヤモリだ~と、ささやくように、何度も繰り返す。
気に入ってもらってよかった、
そう思っていると、男の子は、
もう一度、明かりのもとで絵を確認、
再び、ヤモリだ~と、繰り返す。
隣で見守っていたお母さんが、
”この子、とにかく爬虫類が大好きなので。”
と一言。
朝、何気なく描くことを選んだヤモリの絵、
選ばれたかのように、たくさん喜んでくれる小さき手へと渡ったことが、
今日の私の最大の喜び。
”Cagliataの試食会です。皆さんどうぞ来てください。”
おなかも空いていたので、
皆で大きな鍋へと移動する。
Cagliataとは、すくい豆腐のような柔らかいチーズ。
後に振る舞われた
出来立ての温かいリコッタは、CagliataのSiero(乳清)で作られる。
写真はこちらよりお借りしました
その後、知り合いのコンサートが始まり、
友人皆で、踊って盛り上げる。
小さな女の子が、ステージに張り付いて踊っている。
フラフープを首で回す少女がいる。
大人たちは、動くことなく立って聞いている。
長寿命バッテリーのように、
疲れることなく、私たちの周りを駆け回るヤモリつながりの男の子。
ずーっと、後をついて追いかけるお母さんは、大変そうだ。
楽しいから踊り、
嬉しいから駆け回る子どもたち。
大人の夏休み、
童心という名の
純粋さ、素直さという原点に帰る。
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